2024.9.29

第10回彼岸花映画祭

 

 

先月、津市にて依頼者さんとお酒をのんだあと、二軒目に連れて行っていただいた不思議なお店.

 

 

ポッポ.夜の闇に鳩が浮かぶ店構え.

 

 

そのお店には他には小津安二郎のポスターがたくさん.

 

味のある、ジャズバー.マスターが学生の頃、楽屋に飛び込んで本人から描いてもらったというビルエヴァンスのサインも!


 

不思議なお店で、マスターと話していると、小津安二郎検定を1問しか間違えずに合格している猛者でした.

 

小津さんのお話で盛り上がり、そんなマスターから教えてもらったのがこのイベントでした.

 

 

砂の器 1974年  原作 松本清張

 

 

この作品で、日本映画界のミステリーの立ち位置が変わったといわれる金字塔.

 

親子の関係.まだ茅葺民家が残る日本の風景.色んな土地が舞台になっていて、伊勢もそのうちのひとつ.

 

四季.登場人物それぞれの立場や心、思いやりや葛藤が交錯した物語.

 

大変素晴らしい映画でした.

 

 

スクリーンに映るワケあって旅する親子の絆を見ていた.

 

 

砂の器の テーマは「宿命」

 

 

 

僕も、自身の記憶がよみがえる.

今は頻繁には会うことが少なくなった親父を思い出す.

 

 

登山が趣味だった父に、幼少期から、高原や近場の山からアルプスまで、連れて行ってもらった時間が、光景となってよみがえる.

 

今回の作品は、

 

 

作中の音楽家となった男の子が、自身の音楽の中に父を見出したように、

 

僕もあの頃の時間が今も自分の中に生きていて、光っているんだなぁ、と気付かせてくれた時間でもありました.

 

 

 

そして、僕も今は誰かの光景の中にしのぶ存在たりえるのだとも.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

追伸:(マスターにお誘いいただいて)三重に本部がある「小津安二郎を愛する会」に入会しました.

 

 

 

 

 

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