2011.5.13

自邸建築日記3 20110512

イメージ 1

イメージ 2

昨日と今日、京都でSE構法の技術講習を受ける為、出張に行ってきました。
SE構法とは、生まれて15年ほどの技術なのですが、木造の弱点を改良し、木造を鉄骨造に近い考え方でフレームを形成する工法です。(ちなみに海の博物館もSE構法です。今日知りました。)この工法の効果はこれまでの災害で立証されてきていて、スゴイ事が良くわかったのと、もう一つ感心したのが、ここまでの壮大なプロジェクトを(新たな工法を考え、安全の検証をし、法を通し、実際にビジネスとしても確立している)各分野のエキスパート達を集め成功させた事実。寄らば文殊の知恵というが、もともとその分野分野のエキスパート達が集まったんだからスゴイ。超適材適所。

SE構法の技術部長さんとお話できる縁があって、質問をさせて頂きました。目からウロコだった。

質問に答えてもらったあと、印象的な言葉を頂きました。
世の中は変化する。今の当たり前を疑え。(色んな分野の当たり前に、大人の都合という不純物がはいっているのは承知です。)
その目を持つ境地にはいつになったら到達できるかわかりませんが、養う努力はしていこうと思います。

安全な建物を作ること。その取り組みを体言している組織を肌で感じる事ができ、大切な事を改めて実感できた2日間でした。今までとこれからの建築人生の岐点、節目になった気がします。

今まで安全とされて当たり前のように建てられてきた鉄骨造の超高層ビルは地震学が進み、実は現状安全では無くなった事実。去年正式に発表され、超高層が故に耐震補強も難航しているらしい。です。

取り壊す方法が確立されないまま建てられたビルビル群は、なんとなく今の原発の問題と似ていると思います。

建築を勉強し始めた頃、分からんなりにも大阪の構造設計事務所でお世話になっていた事、と色んな事が、今になって点と点が繋がっていく感覚を感じます。

研修が終わり、大阪でお世話になっていた恩師の元へ。

自邸の計画案はちょっと特殊な構造なので、構造設計士(建築士の内でも構造に詳しい方達)に見てもらって、可能かどうかを含めてアドバイスが必要だったのです。
研修で胸に感じた構造の大切さの事もあって、この形でいいのか、家族を守れるのか、などと葛藤し、所長はなんとおっしゃるだろうとドキドキしながら四ツ橋駅に到着。

約2年振り。懐かしい。

所長に色々アドバイスを頂き、建築可能であるとの回答を頂きました。これで本格的に先に進めます。

僕の夢。自邸の確認申請の設計者欄は自分 構造設計者欄には恩師の名前を記入し、建築すること。
手計算になるからいや。とおっしゃっていましたが、引き受けていただけそうです。
恩師、先輩に会えて嬉しかったです。

帰宅しPCの電源を入れると、『東電メルトダウン認める』のニュースがNEW。
ご飯が食べれて、ここに住める。そんな当たり前もが疑わしくなってしまいそうな昨今。
できれば疑いたくない。